カテゴリ: 名言集

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 二十歳の変奏曲      稲葉稔     光文社文庫
 
 
長編純愛小説
 
曲はあくまでも清らかで優しかった。
聡はエンジン音に掻き消されそうになるその曲を、鼓膜でしっかり捉えていた。
二十歳の由紀江が送ってくれた変奏曲だ。
聡は何度も繰り返して聴いた。
「我突入す!我突入す!」
 
感涙にむせぶラブストーリー。
 
 

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 重要なこと。
それは彼女が発した言葉が自分の行動に影響を与えるということなのである。
何かの価値観を変え、何かとの関わり方を変えていく。
影響を与え合うこと。
それが人と人が愛し合い、付き合っていく意味の総てといってもいいのではないだろうか。
影響を与え合いながら、一本一本のマッチ棒を積み重ねていくのだ。
息を止めて。
焦らずに、慎重に。
 
「スワンソング」  大崎善生   角川文庫
 
哀しいラブストーリーです。
 

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「ホンコンたちのところで赤ん坊を産むの」
「何でさ」
「だって、誰も頼りにならないもん」
「ホンコンなら頼りになるの」
「わかんないけど、少なくともサバイバル能力はありそうだわ。
ここではね、そういう人間に価値があるの」
 
東京島  桐野夏生  新潮文庫
 
最後は、完璧にすばらしいラストだ!とうなるはず。私はそうだった。
女性の生きる力と言いますか、子供を産む力とか、
生き抜く精神力とか、女が進化する?変化するというか。。。
真逆の人格を持っているのかも。
 
まぁ。おかれた状況が無人島に男23人の中に女が1人では・・・
事件にもなろう・・・
 
アナハタン島事件も参考に・・・
 
面白いですよ。
 

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 油蝉の声を耳にして、すぐに蝉の姿を思い浮かべる人は、あまりいないだろう。
雨音を聞いて、雨滴のそれぞれが地面に接している瞬間を想像する人がいないように。
・・・・・・・・
 どこかおかしい。どこか狂っている。暑い季節になると、僕はいつもあの音を聞いてそう思う。・・・・・・そして叫びたくなる。どうかその音をやめてくれと。
・・・・・・・・・
「最後に、一つだけ教えて」
「知ってる?…僕、今日で、十歳になるんだよ」
 
『向日葵の咲かない夏』   道尾秀介   新潮文庫
 
 
 
少し前に読んだとっても難しい不可解な小説でした。
だけど、必ずのめりこんでしまう人がいるだろうという、確固たる自信がある作品でした。
展開や登場人物にはめまぐるしさの中にわくわくするんですから・・・
 
ただ、異様な世界観にちょっとついていけなかったのが正直な感想でした。
 
 
イメージ 2『聖灰の暗号』  帚木蓬生    新潮文庫
 
「病気がもうかえられないものだったら、受け入れるしかないわ。でも病気の周辺にあるものは変えられるでしょう。病気にもかかわらず明るく生きるとか、病気にもかかわらず懸命に働くとか。呪っていたらかえられるものもかえられない」
 
 
私は悲しい
 
空は青く大地は緑。
それなのに私は悲しい。
・・・・・・・
焼かれる人の祈りを
聞いたからだ。
 
大作です。ものすごく読みごたえのある作品で、作者のひととなりは、以前からファンなのですが、
改めて、好きになりました。
まじめで誠実で立派です。恋愛もいい!!!!!作者の描く女性はとてもいい!
 
それにしても、本書のように人々な古代から、「違い」に対して暴力や迫害、戦争をする生き物なのです。
日本での隠れキリシタンを連想させられる・・・・。
『人間の大罪』をあぶります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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「何とかなるのかどうかはわからない。
だが、少なくとも自分が手を伸ばす自由はある。
手は動くのだ、自分が伸ばそうとさえ思えば。

---------------------恋は恋だ。

  「塩の街」  有川 浩   角川文庫


「レインツリーの国」も面白かった。

しばらく浩ワールドにはまりそうです。

男女の会話がとにかく面白い。
賢いしかわいいし、純粋だしかっこいい。
展開が素晴らしく胸を打つ。

素敵な作家に出会えました。

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